長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした

「長崎景観クルス」好評です。
“長崎景観クルス
長崎くんち

筑後町『龍

クルス4枚入¥324 (税込)

148×100×20mm ちょうどハガキサイズです。

 

 

平成28年奉納

見どころは3頭の龍による「巴踊り」

筑後町 龍踊 じゃおどり

JR長崎駅前の斜面に広がる筑後町は、福岡県の筑後地方からの移住者が多かったことからその名がついたそうです。原爆で大きな被害を受けたエリアですが、「戦後に再建された家並みも71年が経って、ほどんどがビルやマンションに建て替わりつつある」。そう語るのは筑後町自治会会長の伊豫屋(いよや)俊治さん。疎開先から原爆投下の瞬間を目撃した時は13歳だったそうです。。2016年9月取材)

 

龍踊の本家、籠町さんが、うちのお師匠さん

筑後町は昭和48年から「龍踊」を奉納していて、今回が7回目となります。くんちで龍踊を演し物している踊町は筑後町を含めて全部で4カ町ありますが、その本家といえるのが籠町。唐人屋敷の中国人から直接習ったという伝統の龍踊を、江戸時代からずっと守り続けていています。筑後町はその籠町から基本を厳しく教えてもらったそうで、伊豫屋さんは今でも「うちのお師匠さんは籠町さん」と感謝を忘れません。

昭和7年生まれの自治会会長・伊豫屋俊治さん



これがくんちの晴れ姿(写真上)

昭和48年「龍踊」初奉納では囃子方監督を務めました

3頭の龍が繰り広げる

迫力の「巴踊り」

ただ基本は習っても、そのままのコピーというわけにはいきません。そこからは筑後町独自の龍踊を編み出さなくてはならないのです。だから基本は1頭ですが「うちは最初から3頭出そうということになったんですよ」。その3頭の龍(じゃ)が踊り場狭しと躍動する「巴踊り」は筑後町一番の見せ所。会場は沸きかえり、演じる側も次第に気持ちが高ぶって…。ただし、ここが肝心だと伊豫屋さん。

囃子のメリハリ、

これが大切なんです

「囃子にはテンポの速い『打ち込み』とゆっくりの『道中』の2種類があって、興奮するにつれて『道中』までだんだん速くなり、囃子のメリハリがなくなってしまうんです」。伊豫屋さんは初代の囃子方監督で、囃子については今でも厳しく指導を入れます。「踊りもそうですが、若い人たちが自分たちの勝手にやっていたら伝統はつながっていかない。経験者にアドバイスをもらうことは大事なことなんです」と。


町民こぞっての参加を目指しています

そんな自治会会長の目下の悩みは、昔からの住民がいなくなり、地域の連帯感が薄れてきていること。大人も子どもも町民こぞって参加できる演し物を、ということで龍踊を奉納することになった筑後町ですが、今は町外の人たちの多大な協力なくしては成り立たなくなっているのです。それでも伊豫屋さんは自治会会長として今日も粘り強くこつこつと―。今回の奉納では、息子さんや囃子方監督時代の教え子が中心となって筑後町の龍踊を盛り立てています。