長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした

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長崎くんち

大黒町『唐人船

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平成30年取材

日中交易で栄えた町の歴史を演し物に

大黒町 唐人船 だいこくまち とうじんふね


寛文12年(1672)に旧恵美須(えびす)町を分割して誕生したのが、大黒町。おめでたい名を冠したこの町は、今は長崎の玄関口・JR長崎駅前一帯のホテルや商業ビルが密集する繁華街となっていますが、かつては唐船の停泊地として、多くの唐人たちでにぎわっていたそうです。2018年8月取材)

写真提供 長崎県観光連盟
写真提供 長崎県観光連盟

ヤーハ!の掛け声に 唐楽、爆竹も

 

大黒町の「唐人船」は明治15年(1882)から続く伝統の演し物。かつて唐船の停泊地だったことから、当時のにぎわいを再現しようということで始められたそうです。福を呼ぶとされるヤーハ!ヤーハ!の掛け声と子どもたちが囃すにぎやかな唐楽の響き、そしてけたたましい爆竹の音。「唐人船」は中国色に彩られます。

自治会長の片岡憲一郎さん(左)と副会長の小島将裕さん
自治会長の片岡憲一郎さん(左)と副会長の小島将裕さん

町内の企業からも参加者を募って

 

船回しの責任者である采振長の経験もある自治会長の片岡憲一郎さん。「今は自分たちの頃より指導も厳しくなって演技も立派!」と目を細めながら後輩たちの気迫あふれる稽古を見守ります。一大商業地区である大黒町ではホテルや銀行など町内の企業に協力を仰いで人員を手当て。オール大黒町の布陣で奉納に臨みます。

波を切って進む

船の演出にもひと工夫

 

重さ4トンの「唐人船」は、くんちの数ある船の中でも重量級。車輪をきしませ地響きを立てての船回しは迫力満点です。船を一旦反対方向に振って、そこから船回しに入るスタイルは大黒町ならでは。低い構えの根曳衆が前から順に立ち上がる独自の演出は、船が大波を切って進むさまを表現しているそうです。

立派な唐寺の姿が

町の繁栄を物語る

 

駅前の広い電車通りまでかつては海で、そこから立ち上がる丘陵地の中腹にある福済寺は、海上守護神・媽(ま)祖(そ)を祀る長崎で一番大きな唐寺でした。その堂々たる伽藍は国宝に指定されていたほど。残念ながら原爆で焼失しますが、入り口説明板の写真に残るその立派な姿からも日中交易でにぎわった町の歴史をしのぶことができます。