長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした

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長崎くんち

賑 町『大漁万祝恵美須船

クルス4枚入¥324 (税込)

148×100×20mm ちょうどハガキサイズです。

 

 

 

平成27年取材

ピチピチと活魚が跳ね、総勢101名の出演者が躍動する

賑 町 大漁万祝恵美須船 

たいりょうまいいわいえびすふね

 


昭和38年の町の境界と町名変更で新しく誕生した「賑町」。町の繁栄を願って付けられた町名だそうです。400年近い歴史を持つ長崎くんちの中では、新しい踊町となりますが、まつり好きが集まってパワー全開。今年は1歳5カ月の幼児から30代40代の壮年男子まで総勢101名という賑やかな出演者を擁して、これまためでたい「大漁万祝恵美須船」を奉納します。(平成27年9月取材)

賑町自治会長 福田さん
賑町自治会長 福田さん

船から釣り上げるのはピッチピチの大鯛! 

親船「恵美須船」と子舟「宝栄舟」「豊来舟」の3艘が船団を組んで魚群を追い、大漁を収める「大漁万祝恵美須船」。万祝(まいいわい)とは大漁の祝宴や漁師さんが着る晴れ着のことをさすのだとか。「くんちで馴染みの演し物に川で漁をす船がありますが、こちらは海漁の船。しかも大漁の神・恵美須さんが釣り上げるのは、ピチピチ生きた2㎏級の大鯛です」と賑町自治会長の福田禎右さん。その活鯛はくんちの3日間、時間に合わせて魚屋さんが水槽に入れて各踊場まで運んで来るんだそうです。すごいですね

大漁の神・恵美須さんが物語る町の歴史

そもそもこの題材を選んだのはなぜか? 町の歴史にちなんでのことでした。「すぐそこの中島川にかかる賑橋のたもとに『恵美須さん』が祀られていますが、昔そこに河岸(かし)といって魚を水揚げする場所があったんです。それでその辺の築町(つきまち)とかには魚屋さんが多いんですよ」。福田さんの説明によると「だったら船にしよう」「でも、川の漁船はすでにほかの踊町が奉納してる」「それならうちは海の漁船をつくろう」と、そんないきさつで恵美須船が誕生したそうです。


2015年奉納は、

なんと出演者数101名に

重さ4tの重量級の恵美須船は石畳で回すと、きしむ車輪から火花が散るそうで「うちの船はどっしりしていてパワーを感じさせますねえ」と誇らしげな福田さん。そしてさらなる見どころは、これまたピチピチ本物の生きた蟹や伊勢海老がかかった大漁の網を引き揚げるかわいい網方たち。年齢制限は設けてはいたものの、親たちの強い要望もあってなんと2歳未満の幼児まで出演することに。ということで賑町は今回総勢101名の大所帯となりました。


くんちは人と人の絆、そして町のパワー

途中から賑町に越してきた福田さんは48歳の時、恵美須船を操る根曳きとして1度だけくんち奉納に参加したことがあります。その時に人の絆ができたそうで、現在自治会長としてやっていけるのは「くんちのおかげ。くんちがあるからそこでみんな協力し合ってかたまっていけるんです」と福田さん。そして、今年は7年に1度のくんち奉納の年。人と人の絆をさらに強くするくんちが、町を盛り上げる大きなパワーとなります。

『ただいま、お稽古中

6月の小屋入りからはじまるお稽古は、夏休み返上で、くんち本番までみんな真剣にお稽古に取り組みます。